【銘柄診断】武田薬品は高配当株投信思惑にADR高がオンして4連騰

2012年1月4日 15:04

  武田薬品工業 <4502> は4日、40円高の3420円まで上げて昨年末から通算して4営業日続伸した。昨年12月29日に大和投資信託が、高配当株ファンドを設定したことから、組み入れ先取り思惑で下げ過ぎ訂正買いが増勢となっており、前日の米国市場で同社ADR(預託証券)が、昨年大納会大引け値に対して35円高(円換算値)で引けたことも支援材料視された。

  新年の新聞、テレビで同社のスイスのナイコメッド社の大型M&Aが、今年のテーマとして取り上げられたことも見直されている。

  同社の今3月期業績は、昨年11月に下方修正され、純利益は、期初予想の2500億円から1700億円(前期比31%減)に引き下げられ連続減益となるが、配当は、期初予想通りに180円を継続、配当利回りは5.2%と市場平均を倍以上上回る。

  業績下方修正は、円高のほか買収金額が1兆1086億円に達したナイコメッド社への投資負担が要因となっているが、昨年末12月21日に発表した米インテリキン社買収とともに、同社主力大型薬が特許切れとなり後発医薬品が発売されるいわゆる「2010年問題」へ対応、同社のパイプライン拡充へ大きく寄与するとの評価も高まっている。

  株価は、11月の業績下方修正で昨年来安値3020円まで売られ、300円幅の底上げをしているが、高配当利回りのほかPERも15倍台と割り負けている。一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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