【銘柄診断】飯野海運は底値圏に届く、海運市況の回復を期待し仕手人気波及も

2012年1月4日 09:46

■業績の低迷がネック

  飯野海運 <9119> は大納会へ向け調整色を強め昨年12月29日に316円の安値に売り込まれた。持ち前の仕手性には定評があり、今の中低位仕手株人気の中ではもっと目が向けられてもおかしくない存在なのだが、業績の低迷がネックになっている。

  今2012年3月期は第1四半期決算発表時に通期の営業利益見通しが20億円から17億円へ引き下げられ、中間決算時にはさらに10億円(前期23億9300万円)に下方修正された。原油タンカーや石油製品タンカーの運賃市況が新造船の供給圧力の増加により弱含みで推移したほか、ドライバルク船の運賃市況も、船舶の供給過剰などで低調。

  さらに円高やタンカーの運賃低迷が加わったことも響いている。海運市況は世界経済の動向を反映するだけに、足元の状況は厳しいが、今年というタームで見れば回復に期待を持てる環境にある。それに昨年10月に開業した飯野ビルの通期稼動で来2013年3月期はV字型の業績向上が見込まれる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【銘柄診断】ラサ工業は不採算部門撤退で収益の改善が顕著、低位株人気波及も(2012/01/03)
【新春相場展望】年間で最も投資効率が高いのは1月相場=中西文行(2012/01/04)
【相場展望】年初3日の海外市場次第では波乱のスタートの可能性も(2012/01/02)
【銘柄診断】新日本理化は信用残の減少が小幅、締め上げ相場になお余韻を残す(2012/01/02)

関連記事

最新記事