【銘柄診断】コマツは中国減速懸念の景気敏感特性と下げ過ぎ訂正買いが交錯しもみ合い
2011年12月30日 14:36
コマツ <6301> は30日、14円安の1793円と反落し、もみ合いを続けている。来年2012年の中国経済の成長率が、減速感を強めるとの観測が強まっており、同社の今3月期業績の再下方修正を懸念するネガティブな景気敏感特性売りと、PER9倍台は割安とする下げ過ぎ訂正買いとが交錯している。
同社の今期業績は、今年10月に下方修正された。直接の減額要因は、為替相場が、ドル、ユーロ、人民元に対して円高となり、中国の金融引き締め策で産業機械のワイヤソーなどが減少したことを上げており、建設機械・車両は、中国向け需要の減少をその他の戦略市場、伝統市場の好調推移でカバーしたとしたが、その中国の成長率が減速感を強め、欧州市場のリセッション懸念、新興国市場の停滞などが観測されており、業績再下ぶれ不安も台頭する。
株価は、業績下方修正と同時に発表した自己株式取得・消却で2000円台をキープしたが、中国の上海総合株価指数の下落とともに1700円台まで再調整した。景気敏感特性が上ぶれ・下ぶれのどちらに振れるか、新年相場の注目点に浮上してくる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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