ヒッグス粒子の存在確認に大きな進展

2011年12月14日 19:15

あるAnonymous Coward 曰く、 欧州合同原子核研究機関(CERN)は13日、ヒッグス粒子の存在が確認できる可能性が高まっていることを発表した(MSN産経ニュースマイナビニュース本家/.)。

 ヒッグス粒子の存在はCERNの2つの国際的な研究チームATLASおよびCMSがそれぞれ別の実験装置で行った実験から示唆されているとのこと。ATLASの実験データから導き出されたヒッグス粒子の存在確率は98.9%だったという。ただしまだ存在確認までは至っておらず、その「一歩手前」という段階にあるというが、2012年には確認できる見通しであるとのことだ。ATLASには東京大学や高エネルギー加速器研究機構など日本の研究機関も参加している。

 ヒッグス粒子とは万物の質量の起源であるとされている素粒子。ヒッグス粒子と他の素粒子が相互作用することで素粒子が質量を得たと考えられてきたが、存在したとしても極めて短時間でしか存在せず、未だその存在は確認されていない。

 またあるAnonymous Coward 曰く、 発表内容の要点としては「標準理論のいうヒッグス粒子が存在するとすれば、その質量は116~130GeVの領域(アトラス実験)、115~127GeVの領域(CMS実験)にありそうだ」ということらしい。ヒッグス粒子が存在するかどうかの結論を含めたより詳細な結果についてはまだデータの収集が必要だが、2012年中に明らかにできるだろう、という予測も述べられている。

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