来週は『材料株オンパレード相場』の展開=犬丸正寛の相場展望

2011年12月9日 19:02

★日本橋梁、横河ブリッジも人気化

  来週(12日~16日)は、師走大詰めで『材料株オンパレードの相場』だろう。

  EU首脳会議への期待から、NYダウ上伸、日経平均も9000円への可能性もあった。しかし、EUの問題は一進一退で、一筋縄ではいかないようだ。来週は14日、15日にイタリア、スペインの国債入札が予定されている。EU問題は予測が難しく、「成り行き」にまかせるほか仕方ない印象だ。

  EUに明るさが出れば、日経平均の9000円の可能性は残っている。しかし、仮にそうであっても相場の柱は優良株ではなく材料株だろう。

  国会は9日で閉会。参議院で一川防衛大臣と山岡消費者担当大臣に対する問責決議が可決された。来年の国会に火種としてくすぶる。さらに、消費税、TPP、沖縄の重要問題も来年に持ち越し。来年も政局は波乱状態が予想され、解散の可能性も囁かれる。政治が安定しないと経済もマーケットも不安定な状態が続く。

  しかも、11月の企業倒産が小売・サービス業において目立ち、景気悪化が消費分野にじわじわと滲みている。このようなときに消費税上げに対し、世論の賛成を得られるか。消費税等税の引き上げに政治生命をかける野田政権には厳しい風が予想される。

  ある大手証券の直近の人気株は、新日本理化 <4406> 、東京電力 <9501> 、グリー <3632> 、宮地エンジニアリンググループ <3431> 、ウエストホールディングス <1407> 、オリンパス <7733> 、野村ホールディングス <8604> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> 、日成ビルド工業 <1916> 、大真空 <6962> 、日東紡 <3110> 、豊和工業 <6203> 、日本管理センター <3276> ということだ。

  さらに、週末には日本橋梁 <5912> 、横河ブリッジホールディングス <5911> なども人気に加わっている。来週もこうした人気株がマーケット人気の中心になるものとみられる。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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