【話題株】明治HDを追うように雪印メグミルクも「狼狽」

2011年12月6日 17:42

■連想買いの師走相場にひや水

  6日の株式市場では、午後、明治ホールディングス(HD) <2269> が一時急落、社内検査で粉ミルクから放射性セシウムを検出と伝えられ、13.2%安の2902円(443円安)まで下げる場面があった。

  これを追うように、それまで堅調だった雪印メグミルク <2270> もツレ安となり、一時は5.3%安の1385円(78円安)。投資家心理を冷やす場面があった。

  株式市場は、師走相場に入り、材料株が思惑や連想で次々に物色されやすい地合いになっており、こうした物色意欲に、ひや水が差された形。放射性物質に対する敏感さも示すことになった。

■株式市場も放射性物質には敏感

  午後、明治ホールディングスは、自社Web上で、「明治ステップ(850g缶)のお取替えに関するお知らせ」を発表。概略、同製品の一部から、わずかながら放射性物質が検出され、食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定規制値の10分の1であり、毎日飲用しても影響はないレベルとされるものの、新たな製品と取り替えるとした。

  国が定める粉ミルクの暫定基準値は、1キログラム当たり200ベクレルで、今回の検出量は同22から31Bq/kgで、基準を下回っている。関連報道では、噴霧乾燥する際に使った熱風に一部放射性物質が混入したとみられる、と伝えられた。

  終値は、明治ホールディングスが3000円台を回復し3020円(325円安)。雪印メグミルクも1400円台を回復し1410円(53円安)。結果的には、「狼狽売り」先行となったものの、あらためて、放射性物質に対する恐怖感を見せつけることになった。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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