【銘柄診断】ラサ工業は収益の改善が進む、据え置きの通期業績は増額の公算も

2011年12月1日 10:28

■仕手性には定評ある存在

  ラサ工業 <4022> は1日、5円高の130円まで上げて反発している。震災後は小幅レンジ内でのもみ合い場面となり、7月8日には156円の戻り高値まで買われ、もみ合い離れへの期待感を抱かせたが、そこで動きが止まり、その後は商いも細り勢いをなくしていた。11月11日の直近安値115円から出来高も増え仕手性発揮の兆しが見え始めている。

  同社は今2012年3月期の9月中間決算の営業利益は従来予想の7億円を上回る8億8100万円(前年同期8億1300万円)と上振れ着地となった。シリコンウエハー再生事業から撤退したため減収となるが、赤字の同事業がなくなって増益要因に。

  スマートフォン向けの旺盛な需要を受けてコンデンサー材料は好調。中間期増額にも関わらず、今3月期通期については営業利益17億5000万円(前期17億2000万円)の従来見通しを据え置いている。ただ、会社側では9月中間決算の業績が計画を上回って推移しているものの、先行きに多くの不透明要素があるため、現時点では見直しを行わないとしている。十分に先行きの増額を意識した発言と言える。

  もともと仕手性には定評がある存在。全体の地合いと増額修正などの好材料具体化のタイミングが合えば、個人投資家の買いが向かう可能性もありそう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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