ポーラ・オルビスHD、豪化粧品会社ジュリークを約235億円で買収 

2011年11月30日 17:21

 ポーラ・オルビスホールディングスは30日、本日開催の取締役会において、豪州をはじめとしてアジア・米国・欧州においてナチュラルオーガニック原料由来のスキンケア及びボディケア製品ブランドを展開するJurlique International Pty Ltd(本社:豪州南オーストラリア州、以下「ジュリーク」)の全株式を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結したと発表した。

 株式の想定取得価格は約3億豪ドル(約235億円)を想定しており、資金については全額自己資金を充当する予定。株式取得の方法は、本日以降、クロージング日までの間に豪州に特別目的会社を設立し、同社がジュリークの発行済株式の全てを取得することを予定している。なお、クロージング日は2012年1月下旬以降の予定。

 ポーラ・オルビスHDは、長期ビジョンである「高収益グローバル企業」の実現に向け、2020年には連結売上高2,500億円以上、海外売上高比率20%以上、営業利益率業界トップ水準(13~15%)を目指して、事業展開を進めている。日本国内において、ダイレクトマーケティングの強みを活かした基幹ブランドの安定収益確保が着実にすすむ中、現中期経営計画(11~13年)初年度である今年は、基幹ブランドのポーラ及びオルビスの中国展開を強化(子会社設立、インターネットショッピングサイトの開設)したほか、7月には米国エイチツーオープラスを完全子会社化するなど、海外市場での成長性加速に取り組んでいる。
 
 一方、ジュリークは、独自の無農薬有機農法により自社農園で栽培された天然植物等のオーガニック原料にこだわった製品コンセプトを有し、ナチュラルオーガニックカテゴリーにおけるパイオニアとして世界中から大変高い評価を得ている。また、世界20の国と地域に子会社及び代理店を通じ展開しており、本日時点でうち5カ国に9つの連結子会社を有する企業グループ。加えて、2012年6月期には成長著しい中国での代理店子会社化を予定している。同社は、このような展開力と明確なブランドコンセプトから、豪州を中心にアジア・米国・欧州等の地域において、直営店や百貨店、小売店、スパ、免税店やオンラインショップ等に積極的な販路拡大をベースにプレミアムスキンケア製品を販売しており、更なる業績拡大が期待されている。
 
 豪州・ニュージーランド市場及び今後の成長が期待されるアジア市場において、優れたプレゼンスを発揮しているジュリークの買収は、ポーラ・オルビスHDグループにとってグローバル化への加速と長期ビジョンの実現に大きく寄与する。また、海外での事業基盤や販売展開力の強化につながるとともに、ポーラ・オルビスHDグループが強みとする「研究開発力・マーケティングノウハウ」と、ジュリークが強みとする「ナチュラルオーガニック」といったプレミアム性の高いコンセプトや有機原料由来の製品ラインアップを融合することで、相乗効果が期待できる。


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