トヨタ、新型「プリウスPHV」の受注を開始 発売は2012年1月30日から

2011年11月29日 14:12

 トヨタ自動車は29日、全トヨタ販売店(全国のトヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店)を通じて、本日より、家庭用電源などから充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)の新型「プリウスPHV」の受注を開始すると発表した。なお、発売は2012年1月30日からの予定。価格は320万円からで、販売目標台数は年間35,000~40,000台。

 新型「プリウスPHV」は、電気利用車両の早期本格普及を目指して、①圧倒的な燃費・環境性能、②量産車にふさわしい高い商品性・使いやすさ、③顧客に納得してもらえる価格、の3点に徹底的にこだわって開発した。さらに、通信ネットワークとつながる機能を備えることにより、従来のクルマの領域を超えて新たなモビリティ社会を切り拓く可能性を提示している。

 高容量・高出力な新型リチウムイオン電池の採用などにより、満充電状態でEV(電気自動車)として走行するEV走行換算距離(EV走行距離)は26.4km、EV走行とHV(ハイブリッド車)として走行する燃費を複合して算定したプラグインハイブリッド燃料消費率(PHV燃費)は61.0km/Lを実現している。電力消費率は8.74km/kWhを達成している。

 また、プリウスPHVを楽しくエコに利用してもらうために、人とクルマがネットワークを介して“つながる”新しいサービス「PHV Drive Support(PHVドライブサポート)」を全車に標準設定している。スマートフォンを通じて電池残量や充電ステーション設置場所などの情報を提供するサービスや、トヨタの販売店などに設置された充電ステーション(G-Station)を無料で利用できるサービスなど、プリウスPHVオーナー向けの5つのサービスをパッケージにして、3年間無料で提供する。

 プリウスPHVは、EVとHVの2つの特性を活かし、環境性能と走行性能を高い次元で両立させている。通勤・買い物など日常での近距離は、EVとしてモーターのみで走行、休日の遠出など中・長距離は、EV走行が終わっても自動的にHV走行に切り替わる。「電池残量などを気にせず、安心して乗ることができるため、お客様に選んでいただきやすい、普及に適した電気利用促進車である」と同社は考えている。

 低炭素社会の実現には石油依存からの脱却が鍵であり、代替エネルギー利用促進において電気は有効な手段である。トヨタ自動車は、「エコカーは、普及してこそ環境への貢献」との考えのもと、外部からの電気利用により、化石燃料の消費抑制やCO2排出量の削減などの効果が期待できるPHVを、「HVにつぐ次世代環境車の柱」と位置づけており、今回のプリウスPHVの発売により本格的な普及を目指す。

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