【銘柄診断】東洋紡は業績が好調に推移、需給悪の解消を待って戻り入りを狙う

2011年11月27日 16:40

  東洋紡 <3101> は震災を契機に大きく売り込まれた後、顕著な株価の戻りは見られず、ここへきては3月15日の年初来安値91円が視野に入るさえない展開になっている。

  震災前の2月に下に離れる動きをみせたが、これは43年ぶりの公募増資を嫌気したもの。公募株が1億4000万株と発行済み株式総数の約2割にも達する大規模なもので、利益希薄化の懸念が強まったことが背景。震災後の株価がさえないのも発行価格125円の公募株が戻れば売り物となって出てくるため。

  一方、業績は好調。スマートフォン関連の市場拡大に伴いタッチパネル用フィルムやセラミックコンデンサー工程用のフィルムが堅調に推移したほか、食品包装用フィルムなどが伸長、特化素材の需要拡大に伴い衣料繊維事業の採算が改善している。そのため今3月期の営業利益は220億円と前期比5.3%増益が見込まれている。

  従って株価を見る上でのポイントは信用残の動向。株価の重石になっていた信用買い残は着実に減少しつつあり、株価も基本的には戻りのタイミングを模索している局面だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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