旭化成せんい、発熱機能を持つ高機能素材の伸張発熱「スパイエル」を開発

2011年11月16日 11:24

 旭化成せんいは16日、ロイカの高機能差別糸と高度な編成技術を駆使し、伸張により発熱する機能を持つ高機能素材の伸張発熱「スパイエル」を開発したと発表した。

 同社は、ポリウレタン弾性繊維(スパンデックス繊維)「ロイカ」を主力事業と位置付け、グローバルに事業展開の拡大を図っている。競合が多く、厳しい競争下にあるスパンデックス繊維市場において、同社は原料からの一貫製造体制と技術力および産地と連動した素材開発力といった強みを活かし、量の拡大のみならず、きめ細かな顧客ニーズへの対応と高い技術力による高機能糸・素材の開発をテーマとした差別化戦略を推進している。

 同社は独自のポリマー技術により8つの高機能糸を上市しているが、これらの高機能糸に併せて高度な編成技術を駆使し、今回、消費者ニーズの高い発熱機能を持つ伸張発熱「スパイエル」を開発した。

 伸張発熱「スパイエル」の特徴は、商品着用時に発生する素材の伸縮・伸張により発熱し、特に、肘や膝など素材がよく伸張される部位でより発熱効率が高いこと。また、発熱量は商品の周辺環境により変化し、秋・冬の低温期に多く発熱するほか、スパンデックス繊維が伸縮機能を有する限り、伸張発熱機能が半永久的に持続する。

 伸張発熱「スパイエル」は、2012年以降の秋冬商品から店頭にて本格発売を予定している。編物をベース生地とするストレッチ商品(丸編、経編、成型商品など)、レッグ、インナー、アウター、スポーツ、サポーターなどの分野に展開していく予定。2014年度に原糸ベースで年間50トンの販売を計画している。

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