SMBC日興証券、口座管理料の誤請求・誤徴収が判明 2億3000万円を返金

2011年11月14日 14:24

 SMBC日興証券は14日、国内株式及び外国証券を預かっている顧客から徴収している口座管理料について、一定の条件を満たし、本来口座管理料が無料となる一部の顧客、及び口座管理料の対象となる有価証券の預かりがない顧客に対し、口座管理料を誤って請求または徴収していたことが判明したと発表した。

 同社は本日から、顧客に対してお詫び状と返金額の案内を開始し、11月24日から返金を実施するという。返金の対象となるのは、約4.6万口座分の顧客で、返金額は約1.8億円と利息約5,000万円の合計2億3,000万円。

 同社は、国内株式及び外国証券を預けている顧客に、口座管理料の対象となる有価証券に応じて口座管理料を1年間分3,000円(2011年5月までは1年間3,150円)請求していた。また、同時に、証券総合口座で預かり資産が1,000万円以上である場合や、「電子交付サービス」の契約を行う等、一定の条件のもと口座管理料を無料とする様々なサービスを順次実施している。

 しかし、2010年1月に、顧客から本来無料であるべき期間の口座管理料が請求されているとの申し出があり、その内容を調査した結果、誤って請求をおこなっていたことが判明した。さらに、当該申し出を発端に詳細について調査した結果、誤請求および誤徴収が2000年10月以降発生していることが判明した。

 原因については、「口座管理料の収受に係るシステムについて、一部システム対応していないケースがあり、各部店において手作業による口座管理料データの修正が必要であったにも関わらず、一部修正漏れがあったため」としている。また、「事務管理を主管する部署から各部店への手続きの指示・徹底および管理が不十分であったことが原因」としている。さらに、「口座管理料が一旦、未納となった口座においては、口座管理料の対象となる有価証券の残高の判定を行わないシステムとなっていたため、その後、売却等で預かりがなくなった場合であっても、口座管理料を請求または徴収していたことが原因」としている。

 再発防止策として、2011年5月末に、口座管理料収受システムを再構築し、部店での口座管理料に係る手作業をなくす仕組みとした。また、システム構築態勢ならびに、事務管理態勢の強化を目的とし、事務管理を主管する部署の人員の増強等を実施した。

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