【銘柄診断】トレンドマイクロは利益が足踏み状態へ、当面は割高是正の調整も
2011年11月12日 05:52
トレンドマイクロ <4704> は震災後の安値1690円から7月8日に2647円の戻り高値を示現、震災前の水準を取り戻した。そこから一息入れ10月31日の年初来高値2880円まで鋭い切り返しを見せるなど、市場人気は高い。政府、企業などへのサイバーテロが社会問題化し、大手企業のセキュリティ意識は高まっている。
また、売上げ急増中のスマートフォンでもウィルスによる被害が出始めており、この分野での潜在的な成長性は高い。そうした期待値が株価上昇を支えてきたが、9日に発表された今2012年12月期決算では利益伸び悩みの見通しが明らかになり、失望売りが先行する流れとなっている。
今12月期では営業利益262億5700万円と10.5%の増益が見込まれている。ただ、四半期ベースで見ると第1四半期65億2000万円、第2四半期66億5600万円、第3四半期68億8100万円に対し、第4四半期は62億円へダウン、利益停滞が嫌気売りを誘う引き金になった。成長期待で買ってきた業績が期待外れとなり、PERも20倍台と高い水準。調整場面入りもやむを得ない。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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