ドコモ、世界初のリアルタイム通訳電話サービスの試験提供を開始

2011年11月4日 18:25

 NTTドコモは4日、異なる言語での会話を可能にする「通訳電話サービス」の研究・開発をかねてから進めてきたが、11月9日から、様々な分野における協力企業・団体を対象に試験サービスを提供開始すると発表した。また、個人の顧客を対象とした試験サービスのモニター公募を11月4日より行う。

 ドコモの通訳電話サービスでは、音声認識、翻訳、音声合成などの処理をドコモのネットワーク上で実施することで、携帯電話端末の処理能力に依存せず、スピーディーな通訳サービスが可能になる。携帯電話で日本語を話すとその内容がドコモのネットワーク上で外国語に翻訳されて相手に伝わり、相手が外国語で話すとその内容が同様に日本語に翻訳される仕組み。言語は、英語と韓国語のほか、中国語にも今後対応していく予定。

 利用方法には、遠隔利用型と対面利用型の2種類がある。遠隔利用型は、発話した音声を認識、翻訳して通話相手に翻訳した音声と文字を伝えることができる。たとえば、子供のホームステイ先の外国人家族と、日本にいる母親との間でのコミュニケーションなどで利用可能。離れた場所においてリアルタイムコミュニケーションとして利用できるのは、ドコモが開発した同サービスが世界初となる。

 一方、対面利用型は、端末1台で、発話した音声を認識、翻訳して翻訳された音声と文字を確認することができる。1人で辞書代わりに利用したり、店舗のインフォメーションでの顧客応対などで利用可能。各種処理をドコモのネットワーク上で実行することで、端末の性能に依存することなく、スピーディーな通訳サービスを提供する。

 同社は、今回の試験サービスを通じて顧客からの様々な意見などを集め、サービスの改善を図り、本格サービス提供に向けた技術開発に活かす方針。試験サービスに参加する協力企業・団体は、観光、教育、小売、医療、社内コミュニケーションなどから16社・団体となっている。また、一般の顧客向け試験サービスモニターを約400人募集する。
 

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