【銘柄診断】日本化薬は医薬品分野での展開力が大きい、着実な割安訂正高へ

2011年11月2日 19:05

  日本化薬 <4272> は震災前の水準を取り戻せないまま、もみ合いの展開にとどまっている。

  インクジェットプリンター用色素など電子情報材料が好調、医薬部門も大手病院向け中心に抗がん剤後発品が大きな伸びを示している。このため、今2012年5月期第1四半期は営業利益53億1300万円と前年同期比1.6%増を確保した。5月期通期でも医薬部門の好調などで営業利益は225億円と前期比8%の増益確保を想定している。

  好業績にも関わらずPERは10倍台と評価不足が目立っている。また、今後の期待材料としてバイオシミラー(バイオ医薬品の後発品)が注目されている。世界的にバイオ医薬は高額で医療財政のあしかせとなっており、この分野で先行する同社の展開力は大きく、業績は今後期を追って上昇する可能性がある。

  足元の業績の伸びがやや緩慢なことで市場人気は今ひとつだが、同社のような基本的な割安株は静かな訂正高波動を描くケースが多い。現在の株価は底値圏と思われる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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