アスクルと大日本印刷、中小事業所向けネット印刷通販サービスで協業

2011年11月2日 18:45

 アスクルと大日本印刷(以下:DNP)は、アスクルが運営するネット印刷通販事業の商業印刷分野において協業し、アスクルの顧客基盤である全国の中小事業所向けに、チラシや、パンフレット、ポスターなどの企画、制作などを行う総合印刷サービスの提供を本格的に開始すると発表した。

 アスクルは、全国の約600万といわれる事業所に対し、圧倒的な顧客基盤を有するオフィス用品通販の最大手。アスクルの印刷通販事業は、1997年にファックス注文による封筒印刷サービスを開始し、その後も名刺印刷サービスや伝票作成サービスを加えるなどサービスのラインナップの充実を図り、ビジネスシーンにおける、さまざまな印刷ニーズに対応してきた。また、現在は「アスクルスピードプリントセンター」という名称で、豊富なサービス・ラインナップと簡単な注文、スピーディーな納品による印刷サービスを展開している。

 一方、DNPは、主に大手企業を中心に、カタログやパンフレット、意匠性の高い印刷物などの商業印刷をはじめとして、ウェブサイトの制作やプロモーションの企画・運営など、企業の事業活動を支援する多様な製品・サービスを提供している。

 今回の協業は、アスクルの中小事業所を中心とする広汎な顧客基盤と、DNPの印刷製造における高い技術力とそれを支える生産体制など、両社の強みを生かしたシナジーにより、潜在する中小事業所のニーズに応える新たな印刷サービスの提供を目指すもの。

 協業により、両社は、顧客企業が、フルカラーのチラシやパンフレット、ポスターなどの商業印刷物をネットで簡単に注文できる体制を整備し、高品質、リーズナブルな価格、短納期の製品・サービスを提供していく。

 まずは、商業印刷物のメニューの拡充とともに、DNPが保有する各ソリューションメニューをアスクルの顧客である中小事業所向けにカスタマイズして提供する。また、紙媒体のチラシデータを活用して携帯端末やパソコンで閲覧する各種ウェブサイトに情報発信するクロスメディアサービスなど、従来は中小事業所が単独で構築することが困難であった各種IT関連サービスの提供も行っていく。

 アスクルとDNPの両社は、通常の印刷物に加え、提供する商品やサービスなど品揃えを強化するとともに、業界・業種別のソリューション開発などを推進し、2014年度までに200億円の売上を目指す。

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