ほとんどのAndroid端末では「最新OS」を利用できない

2011年10月28日 18:03

capra 曰く、 最近では携帯電話の購入時「2年縛り」などが課せられることが多いが、その契約期間の間のOSアップグレードに対応している端末はどれだけあるだろうか? これについて調査した、予想通りの厳しい現実が明かになった(本家/.)。

 Michael DeGusta氏は自身のブログにて、米国で昨年中旬までに販売されたAndroid携帯18機種に関しアップグレード状況を全て調べたとのこと。その結果、以下の事実が浮き彫りになった。

 18機種中7機種が最新版のOSを搭載したことが一度も無い 
 18機種中12機種は最新版のOS搭載期間が1週間以内という短期間 
 18機種中10機種は2年間の契約期間の大部分、最新版の少なくとも2つ前のバージョンのOSを搭載していた 
 18機種中11機種が発売から1年未満で全てのアップデートサポートが停止 
 18機種13機種は機種販売終了前、もしくは販売終了直後に全てのアップデートサポートが停止 
 18機種中15機種は2010年12月にリリースされたGingerbread(Android 2.3)にアップグレードされていない 
 Ice Cream Sandwich(Android 4.0)がリリースされれば、全機種が更にまた1つバージョン遅れとなる 
 少なくとも18機種中16機種はIce Cream Sandwichの搭載予定なし iOS端末の場合、OS開発元のAppleと端末は直接リンクしている。しかしAndroid携帯の場合には端末にOSが配信されるには携帯端末メーカーを経る必要がある。メーカー側からすれば金銭的利益を生まないハードウェア販売後のOSアップデートを手がけるよりも、消費者に新機種購入を促したいというのが本音であり、既存機種のOSアップグレードが進まない原因はここにあるという。

 しかし実際にはOSアップグレードやサポートパッチに対応した方がユーザの信頼を得られることは明かであり、将来の買い替えにも繋がるはずであるとDeGusta氏は言う。またハードウェアの売り上げが利益のメインとなっているAppleで長期に渡るアップグレードサポートを実践できている現実もある。言い換えれば「Appleは顧客に満足させることで新しい端末の購入に結びつけているが、Androidの場合は現機種への不満が買い替えの引き金となっている」とのこと。

 各Android携帯とiPhoneのアップデート履歴は元記事に分かり易く図解されているので興味のある方はぜひご一見を。なお、ここで対象とされた機種は2008年に発売されたHTC G1及び2009年に発売されたHTC MyTouch 3G以外はまだ過去2年以内に発売された端末であり、現在も何百万といったユーザが存在する機種だそうだ。

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