ISSへのファルコン9とドラゴン宇宙船がフロリダに到着

2011年10月28日 14:00

 Spaceflight Nowによると、国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられる、ファルコン9ロケット3号機とドラゴン宇宙船は今週、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地に運ばれたようだ。

 スペースX社(Space Exploration Technologies Corporation)は今後、打ち上げに向けての最終試験及び準備作業を進める予定。

 ドラゴン宇宙船を載せたファルコン9ロケット3号機の打ち上げは現在12月19日に予定されているが、ロシアのプログレス補給船とソユーズ宇宙船の打ち上げ日程との調整で、来年1月に延期される可能性が高い。今回の飛行は商業軌道輸送サービス(COTS計画)2回目のデモフライトで、ISSとの接近試験(ランデブー)などを行う。

 ファルコン9ロケットは2段式のロケットで、初段にケロシン・液体酸素を燃料とするマーリン・エンジンを9基束ね、2段目に同じくケロシン・液体酸素を燃料とするマーリン・バキュームエンジンを搭載している。静止トランスファ軌道への打ち上げ能力は約4500kgで、日本のH-IIAロケット(H2A202型)に匹敵する。

 一方、ドラゴン宇宙船は、最大7名の宇宙飛行士を乗せる有人タイプと、2500kg以上の物資を載せる補給タイプの2種類。ファルコン9ロケットによって打ち上げられ、ISSと自動ドッキングでき、帰還はパラシュートを用いて、海面に着水する仕様となっている。

 スペースX社は昨年12月にドラゴン宇宙船を載せたファルコン9ロケット2号機を打ち上げ、民間企業が作った宇宙船として初めて大気圏再突入を成功させた。

 ■Enhanced Dragon capsule begins launch preparations
http://www.spaceflightnow.com/falcon9/003/111027dragon/

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