ホリデイ・シーズンに…お菓子から連想した銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ

2011年10月28日 16:53

(株式ジャーナリスト:田北知見の銘柄ウオッチ)

  インターネットの女性向けファッションサイトで、気に入っていつも見ているものがいくつかあるのだが、そのひとつ、アメリカのブランドサイトで、先日、画面のデザインが少しリニューアルされていた。いつもはピンクをベースにした画面構成なのだが、現在は赤を基調にした画面になっており、どうも、もうクリスマス商戦を意識しているらしいのだ。また、「△△△を買うと、期間限定で、※※※を無料プレゼント」といったようなキャンペーンも実施している。

  「ホリデイ・シーズン!」みたいなことが書かれていたので、私は最初、「今の時期の祝日というと、ハロウィーンかな…? もう少し先には感謝祭があるから…???」と思った。が、画像の雰囲気やモデルさんの写真の背景・効果などから、やはりクリスマスを意識したものだと思われる。アメリカの祝日について簡単に調べてみたところ、「サンクス・ギビング・デー(11月の第4木曜日)はホリデイ・シーズンの始まり」といったようなことが書かれていた。

  そういえば日本でも、早いお店は11月からクリスマスの飾りつけをし、ボーナス商戦に入る。また、ファッション業界ではすでに、2012年の春夏物のコレクションを発表している。消費者の財布の紐が固くなっているのは、世界的な現象なのかもしれず、その中で、いかに消費を先取りしていくのかが課題なのだろう、と思った。

  ハロウィーンやクリスマスから、ケーキやお菓子を連想して、粉、砂糖、牛乳などの関連銘柄を見てみた。

★日清製粉グループ本社 <2002> (東1)

  製粉トップの日清製粉グループ本社 <2002> (東1)を入れる。28日終値は19円高の982円。単位500株。PERは約15.8倍、PBRは約0.9倍となっている。チャートは10月6日につけた直近高値1036円から反落し、続落トレンドだったものの、きのう27日につけた直近安値954円から反発した。本日28日の場中に発表した第2四半期(4~9月)連結決算は前年同期比増収減益で、5月に発表した予想値より下ブレした。また、同時に通期業績予想で売上高、営業・経常・純利益とも下方修正を発表したが、悪材料出尽くし感からか、地合いの良さも背景に、本日は反発して引けている。

  反発したとはいえ、中期チャートで見るとまだまだ安値圏にある。信用倍率は約0.6倍の売り長となっており、今後は買い戻しも入ってくると見る。中期で戻りをジックリ待つのも一手か。財務面を見ると、6月末で利益剰余金2414億4600万円、有利子負債40億1800万円、前期末で現金等420億円と堅い。大口株主は生保や信託口、大手商社、都銀のほか、山崎製パンなどが並んでおり、これまた堅い。買い安心感がある銘柄の、安値圏の拾い時と見る。

★森永乳業 <2264> (東1)

  乳飲料、ヨーグルト、アイスクリームなどのメーカー、森永乳業 <2264> (東1)を入れる。28日終値は7円高の316円。単位1000株。PERは約10.9倍、PBRは約0.7倍となっている。株価は変わらずを1日はさんで、5営業日、続落となっていたが、きのう27日につけた直近安値303円から反発し、以降は地合いの好転も背景に、ジリ高トレンドで来ている。まずは350円フシまでの戻りが目標となりそうだ。(執筆者:田北知見 株式ジャーナリスト・日本インタビュ新聞社IR記者)

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