東海大学、世界最大級のソーラーカーレースで優勝 大会2連覇達成
2011年10月21日 13:44
東海大学は20日、同大学のソーラーカーチームが、オーストラリアで開催されている世界最大規模のソーラーカーレース「ワールド・ソーラー・チャレンジ(WSC)」で有力チームを抑えて優勝し、大会2連覇を飾ったと発表した。
同大学によると、東海大学のマシン「Tokai Challenger」は、15日に行われた公式予選の結果により、5番目の順位でスタート。初日からトップに飛び出して、5日間に渡る後続チームとのトップ争いを制し、本戦5日目の20日午後1時過ぎ(現地時間)にアデレード市内のフィニッシュ地点に到達した。
同大会は、10月16日から23日の日程で、オーストラリアのダーウィンからアデレードまで、大陸を北から南へ縦断する約3000kmで走行時間を競う大会。1987年から開催されていた由緒あるレースで、今大会は強豪のオランダのデルフト工科大学や、アメリカのミシガン大学、マサチューセッツ工科大学など世界中から37チームが参戦した。
東海大学の髙野二郎学長は、今回の大会2連覇達成に関し、「前回大会から大会ルールが変更となり、これまで使用していた宇宙用太陽パネルが使用できないことに伴い、これまでの優位性を失うことへの危惧を覚えましたが、多数の企業様のご協力のもと、これまで以上に本学の持つ教育研究成果を車体製作に活かし、また、ドライバーや運営などの人的な部分で層の厚みを十分に発揮することができ、一昨年の優勝に引き続いての優勝を達成することができた」と述べ、困難を乗り越えての優勝だったとの旨をコメントしている。
また、「パナソニック株式会社様からは高性能HIT太陽電池パネル、東レ株式会社様からは車体の素材をご提供いただき、モノづくり日本を代表する企業のご協力でこの偉業を達成できたことは、また大きな喜びの一つである。とくに主要出場チームでは、唯一の国産太陽電池パネルを搭載していることも、誇れるものである」と述べ、関係企業の協力あっての優勝であり、「日本の『モノづくり』の力を世界にアピールできた」との認識を示した。