中国、ユーテルサット社の通信衛星「W3C」を打ち上げ
2011年10月18日 11:30
中国国家航天局(CNSA)は北京時間10月7日16時21分(日本時間17時21分)、四川省の西昌衛星発射センターから、ユーテルサット社(Eutelsat)の通信衛星「W3C」を載せた「長征3号乙」(Long March 3B)ロケットを打ち上げた。
打ち上げられたロケットは順調に飛行し、打ち上げから約26分後に衛星を所定の軌道に投入し、打ち上げが成功した。
「W3C」はタレス・アレニア・スペース社が開発・製造した通信衛星。重さ約5400キロで、スペースバス「4000 C3」プラットフォームをベースに、計56本のKuバンドとKaバンド・トランスポンダとを搭載し、静止軌道からヨーロッパを中心にデジタル放送サービスなどを提供する。
国際武器取引規制(ITAR)によって、西側の通信衛星を中国製ロケットに搭載することはほとんど不可能のため、今回、タレス・アレニア・スペース社はアメリカの部品を一切使用しない、いわゆるITARの制約を受けないバージョンを製造した。
また、ユーテルサット社という大手衛星運営企業から受注し、打ち上げ成功したことについて、中国側は「アメリカの衛星輸出制限を受けて、初めて大手の衛星運営業者に選んで頂いた。今回の打ち上げ成功は中国製ロケットの実力が認められただけでなく、商業衛星市場の進出においても重要な意味を持つ」と説明している。
なお、今回の打ち上げは長征ロケットシリーズにとって148回目の打ち上げだった。
■長征三号乙運載火箭発射Eutelsat-W3C衛星
http://www.calt.com/xwzx/zyxw/2011101215282509b76f.html
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