【銘柄診断】グリーは国内市場に飽和感、株価の早期復元がないと調整長期化も
2011年10月18日 10:19
グリー <3632> は9月8日の高値2692円からの調整場面。前2011年6月期は営業利益311億円を達成した。広告会社買収に伴い前期第3四半期から連結決算を導入したため前期との比較はないが、実質59%の増益と推定される。そして今2012年6月期の営業利益は400~500億円の大幅連続増益見通しが明らかにされ、業績はすばらしく好調。
今のところ会員の一人当たり月間売上げであるARPUが順調に増加しているが、その一方で会員の月間純増数は低減傾向が続いている。国内市場の飽和感を受けて会社側は、世界規模で急速に普及するスマートフォン向けサービスを軸に、海外進出を加速。海外のゲーム配信会社などの買収や提携を通じて仕様を共通化し、会員基盤を拡大している。
現地法人の設立計画も相次いでおり、今後、海外市場を開拓するととともに、現地でのソフト開発体制の強化も狙っている。
ただ、海外では既に大手・先行企業によるコンテンツ配信サービスがあり、同社が収益を確保するには時間がかかりそう。国内市場の伸び一巡から来2013年3月期は収益の伸び率ダウンも想定されるところ。株価も早期の切り返しがないと調整が長期化の可能性もありそう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
【関連記事・情報】
・【銘柄診断】フュージョンパートナーは増額期待を支えに出直り相場転換を模索(2011/10/18)
・【銘柄診断】ミクシィはスマートフォンに期待、望まれる割安さを生む収益向上(2011/10/18)
・【太陽光発電関連特集7】太陽電池セルメーカーなど主要な関連企業(2011/07/25)
・【太陽光発電関連特集6】大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設も活発化(2011/07/25)