独自動車メーカー5社、全充電方式に対応したEV向け統合充電システムを初公開
2011年10月17日 09:39
アウディ、BMW、ダイムラー、ポルシェ、フォルクスワーゲンの独自動車メーカー5社は、第15回「International VDICongress」および「Electronic Systems for Motor Vehicles」展(ドイツ・バーデンバーデン、2011年10月12、13日開催)において、「統合充電システム」を初公開した。ダイムラーAGが10月7日付けで発表したプレスリリースから明らかになった。
同統合充電システムは、米自動車メーカーのフォードおよびゼネラルモーターズ(GM)との緊密な協力を通じて開発されたもので、単一の車両側充電ポートにより、既存のすべての充電方式(単相交流充電、急速三相交流充電、家庭用電源による直流充電、公共充電ステーションでの超急速直流充電)に対応している。
今回の車両側ポートの統一により、電気自動車(EV)の開発と実用化の円滑な進行が可能になる。従来は、交流充電、直流充電のいずれにおいても、インフラストラクチャー側にさまざまな種類のコネクターがあり、車両側にも複数の充電ポートが必要だったが、これが不要となった。また、統合充電システムには充電通信機能や電気、および安全アーキテクチャーも統合されており、コスト削減が実現できるほか、電気自動車の世界的な普及に役立つこともメリットとなっている。
統合充電システムのコンセプトは、2011年1月に、フォードおよびGMの米自動車メーカー2社との緊密な協力のもと、国際標準化機構に提出された。今回のバーデンバーデンでの発表では、参加メーカー車両への統合充電システム装備例が紹介されたという。
統合充電システムにより電気自動車の開発は大きく前進したことになる。なお、同システムは、2012年半ばに実用化される見込みで、その後市場へ導入されるという。
アウディ、BMW、ダイムラー、ポルシェ、フォルクスワーゲンの参加自動車メーカー5社は、「Initiative Charging Interface」に共同で取り組み、統合充電システムの開発で中心な役割を果たしてきた。