三菱重工、EVやPHVを充電できる地下式立体駐車場を連続受注 23台分に対応

2011年10月5日 13:08

 三菱重工業は5日、同社が100%出資する三菱重工パーキングが、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)を充電できる地下式立体駐車場「plug-inプレストパーク」を連続受注したと発表した。

 ともに23台分の充電機能を有する平面往復式立体駐車場で、ビルの地下空間を活用する同タイプの立体駐車場として、EVやPHVの充電機能を有する装置の受注は国内で初めて。加えて、立体駐車場1基で23台分の充電機能を持つのも全国最大規模となる。

 今回受注したplug-inプレストパークは、ビルの地下空間に効率的に自動車を自動搬送・格納する平面往復式立体駐車場「プレストパーク」の改良版。2案件合わせた駐車台数は241台で、このうち、充電専用のコンセントが設置された23台分の駐車パレットをそれぞれが保有して、駐車中のEVやPHVの充電に対応する。

 ともに、名古屋市内に建設中のビルの主要設備として納入するもので、初号機は、関電不動産が建設中のテナントビルである東海関電ビル(設計監理:安井建築設計事務所・ニュージェック設計共同企業体)向け。竣工は2012年1月の予定。建設工事を請負っている西松建設から受注した。

 2号機は、東京海上日動火災保険が建設中の名古屋東京海上日動ビル(設計監理:三菱地所設計)向け。竣工は2013年6月の予定。東京海上日動火災保険から受注した。

 三菱重工パーキングは、三菱重工から分離・独立して発足した機械式立体駐車場メーカー。業界としては唯一、環境省からエコ・ファースト企業の認定を受けている。EVやPHV充電機能付き立体駐車場にも早くから取り組み、今回受注したビル地下向け平面往復式「plug-inプレストパーク」のほか、地上空間を有効活用するエレベータ式「plug-inリフトパーク」、垂直循環式「plug-inタワーパーク」のラインアップを取り揃えて、すでに販売を開始している。

 国内では、世界に先駆け、2009年からEVの量産モデルが販売され、2012年にはPHVの一般販売が予定されているが、運輸部門のCO2削減の切り札と期待されるEVやPHVの本格普及には、保管庫である駐車場の充電インフラ整備が不可欠。「三菱重工パーキングは今後も、都市インフラ設備メーカーとして、立体駐車場事業を通じて社会の要請に応えながら、環境保全と地球温暖化防止に貢献していく」と同社はコメントしている。

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