【新聞&雑誌から投資ヒント】「中国関連株」に新たな視点

2011年9月24日 19:44

■【中国は台湾から攻める】東洋経済・最新号

  これまで、「中国関連」の4文字がつけば、日本の株式マーケットでの人気はすばらしいものだった。しかし、最近は、中国の高い経済成長が、中国内において物価高(インフレ)、貧富の差を招いている。日本において、中国に対するリスクも語られるようになっている。

  このような中で、週刊東洋経済最新号(10月1日)が、ちょっと変わった切り口で中国を取り上げている。その切り口とは、『中国は台湾から攻める』――。同誌では、中国の抱える3大リスクを取り上げ、そのうえで、日本は台湾と連携して中国マーケットに展開するのがよいという切り口である。

  同誌のいう3大リスクは、(1)安定成長は可能か、物価高を抑えられるかなどの「カントリーリスク、(2)上昇する労働コスト、模倣は中国が断トツなどの「オペレーションリスク」、(3)反日デモ、治安悪化などの「セキュリリティリスク」。日本からの中国進出にはリスクマネジマントの徹底が重要になっているという指摘だ。

  そこで、同誌は、新しい視点として、対中ビジネスに関するインフラや多くのノウハウ持っている「台湾」の存在が重要で、台湾の持つ経済メリットを共に活用する時代がやってきたと強調する。直近の日台間の関係では、東日本大震災で台湾は総額約180億円以上の多額の義援金を送ってくれた。日本の台湾に対する感謝の気持ちと友好の感情はますます高まっている。

  台湾は、中国の巨大市場に至近距離で、しかも、民主主義で日本と経済体制が似ている。中国のリスクをできるだけ回避できるすべを持った台湾との連携は重要ということだ。同誌では、「パナソニック、キャノン、日立製作所、エルビーダメモリといった企業が台湾への生産移転・工場新設へ動き出している」いう。中国関連株を見る場合の新しい視点として、「台湾」が新たなポイントとなるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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