【銘柄診断】イー・アクセスは中期下降トレンドの途上、手掛かり材料難が響く

2011年9月24日 12:13

  イー・アクセス <9427> は9月14日に1万8320円の年初来安値に売り込まれ軟調な展開を強いられている。中期的には昨年4月5日の8万2400円を高値とする長い下降トレンドの途上。高値から78%もの下落を見せているだけに値ごろ感からの買いを呼び込んでもおかしくない水準ではある。

  同社はADSLによる高速インターネット接続サービスを提供してきたが、他の通信手段の台頭により市場が縮小。ここへきてモバイルブロードバンド分野を強化してきている。今年3月31日付けでさらなる拡大を目指し子会社イーモバイルを吸収合併した。今3月期第1四半期の決算では解約率が1.50%と前年同期から0.13ポイント上昇した。

  数年前にブームになったネットブックの2年間の長期契約割引期間の終了に伴い、顧客の解約が増えたことによるもの。つれてARPU(加入者1件当りの月額利用料金)も前年同期の3400円から2860円へ540円減少するなど、経営の根幹部分にややかげりが出てきている。中期波動では3段下げを完了しているが、反転相場へ向けての手掛かりが見当たらない。底値圏でのもみ合いが続きそう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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