豊田自動織機、若手技術者が空気エンジン車を開発 時速129.2kmを記録

2011年9月22日 16:47

 豊田自動織機は22日、若手技術者らによって構成されている「夢の車工房」の部員が、圧縮空気を動力とする空気エンジン車『KU:RIN(クーリン)』を開発したと発表した。空気エンジンは、小型軽量で高出力、瞬発力に優れるなどの特徴をもっており、これを生かし、世界最高速記録に挑戦した。

 『KU:RIN』は、9月9日、財団法人日本自動車研究所の城里テストコース(茨城県)で時速129.2kmを記録。同社は、これをギネス世界記録に申請する予定。

 豊田自動織機は、カーエアコン用コンプレッサーを全世界に年間約2000万台供給する世界No.1サプライヤー。コンプレッサーは、エアコンシステムの基幹部品で、冷媒を圧縮する装置。「このコンプレッサーを圧縮機ではなく膨張機として使用し、圧縮空気が膨張する力のみを動力源とする『KU:RIN』は、化石燃料も電気も動力としない新しいエコカー」と同社はコメントしている。

 同社は、自由な発想を持ってモノづくりに挑戦する若手技術者を育むことをねらいに、2006年12月に「夢の車工房」を立ち上げた。様々な事業部・専門分野の若手技術者40人が集まり、夢の車をテーマに、まったく新しいコンセプトの車の企画・製作活動を行っている。

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