EMEAの4-6月期タブレット出荷、前年比3.9倍の440万台:アップルiPadが依然首位=IDC
2011年9月21日 23:12
米調査会社IDCは20日、欧州、中東、アフリカ(EMEA)地域でのタブレット端末の4-6月期の出荷台数が前年同期比3.9倍の440万台に達したと発表した。iPad 2の発売やアンドロイド(Android)搭載タブレットが多数投入されたことで出荷台数を押し上げた。
同社によると、ベンダー別ではアップルの出荷台数が291万台でシェアが66.6%と首位を保った。iPad 2への堅調な需要を背景に、事前予想を上回る好成績だった。ユーザーインターフェース、インターネットにすぐアクセスできること、豊富なアプリケーション、製品デザインとアップルのブランド力が高い需要の要因という。
一方、タブレット端末向けに開発されたAndroid 3.0(Honeycomb)のリリースに合わせてアンドロイド搭載タブレットが多数投入されたが、出荷台数は予想を下回り、140万台に満たなかった。
アンドロイド搭載端末のベンダーでは、サムスン電子の出荷台数が30万8,000台でシェア7.0%、エイサーの出荷台数が26万8,000台でシェア6.1%、ASUSの出荷台数が14万5,000台でシェア3.3%などとなった。
アンドロイドの新製品では、エイサーがIconia tabletの販売を強力に推進したが、初期の反応は良かったものの、勢いは持続できなかったという。一方、ASUSのEee Pad Transoformerはアンドロイド端末としては最も好成果を収めた。
IDCパーソナル・コンピューティング・グループのリサーチ・マネージャーであるEszter Morvay氏は「IDCはEMEA地域のタブレット端末の出荷が堅調な拡大を続け、2011年全体では出荷台数が約2,200万台、出荷額では91億ユーロになると予想している」「2011年の下半期はさらに製品が拡充され、競争の激化や価格の引き下げが進むだろう。クリスマスシーズンは特に販売が増加すると予想される」と述べている。
IDCは、2012年にはEMEA地域の出荷台数が前年比53%増の3,300万台、出荷額は131億ユーロに拡大すると予想している。アップルはブランド力とiPad 3の投入が予想されることから2012年もトップのシェアを保つ見通し。
一方で、アンドロイド端末も、製品がより拡充されることや、携帯電話事業者などの販売チャネルがより活発化すると予想されることから、2012年にはシェアが34%に拡大すると予想している。