米国特許法が改正、「先発明主義」から「先願主義」へ制度変更
2011年9月19日 15:30
あるAnonymous Coward 曰く、 米国で9月16日(現地時間)、改正特許法「Leahy-Smith America Invents Act」が成立した。1952年以来の抜本的な特許法改正であり、最初の発明者に特許を与える「先発明主義」から、最初の出願者に特許を与える「先願主義」に変更される(asahi.comの記事、CNET Japanの記事、msnbcの記事、本家/.)。
これまで米国では個人や企業の功績を重んじる立場から、先進国で唯一「先発明主義」を採用していた。先発明主義では発明日が早いことを立証できれば後からでも権利が認められる利点がある一方、特許紛争につながりやすい点が指摘されていた。先出願主義への変更は、審査過程の効率化や訴訟コストの低減などを目指すもので、賛成派は米国の知的財産制度が国際競争力のあるものになると主張している。しかし、中小企業や個人の発明家にとっては不利になるとの意見もある。
個人的には、先発明主義の方に共感するが、法的な透明性を考えると、先願主義の方が優れているのかもしれない。皆様の中にも今回の変更で影響を受ける方もいるかもしれないが、どう思うだろうか。
スラッシュドットのコメントを読む | パテント | mainpage | アメリカ合衆国
関連ストーリー:
2011年09月19日
Intel 対 NVIDIA の特許訴訟、和解。NVIDIA は x86 向けチップセットを諦めた ? 2011年01月12日
Apple の Cover Flow 関連特許侵害訴訟、Apple が敗訴 2010年10月06日
米国で「乳がんリスク遺伝子の特許は憲法違反」として訴訟 2009年05月16日
「CDからのハイパーリンク特許」侵害で訴訟発生 2007年04月20日
Apple、ZEN特許訴訟で和解し、1億ドル支払い 2006年08月24日
3Dゲームを網羅するサブマリン特許訴訟 2004年11月05日
SunとKodakのソフトウェア特許訴訟和解 2004年10月11日
Graffitiの特許侵害訴訟、特許無効により棄却される見通し 2004年05月24日