JAXA、あかつき主エンジンのテストを実施、推力不足が明らかに

2011年9月18日 11:36

あるAnonymous Coward 曰く、 金星探査機「あかつき」の金星周回軌道再投入を目指すJAXAは、軌道制御用エンジン(OME)のテスト噴射を9月7日と14日に実施した。その結果、噴射による加速度が想定よりも小さな値を示していることが明らかになったという(あかつき - プロジェクトトピックス毎日.jpの記事アストロアーツの記事)。

以前のストーリーにもあるように、あかつきは昨年12月、燃料側逆止弁のトラブルにより軌道投入に失敗している。2回のテスト噴射では推進力が想定の8分の1から9分の1程度しか出ておらず、当初予定した軌道への投入は絶望的とみられる。JAXAでは推進力の弱い姿勢制御エンジンによる投入も検討しているが、金星からの距離が当初予定していた軌道よりも最大で10倍遠い楕円軌道となり、1周に要する時間も72倍長い90日。これにより、ミッションの目的である金星大気の観測機会が大幅に減ってしまうことになる。

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