法人向け携帯電話・PHSサービス顧客満足度 第1位はNTTドコモ 

2011年9月17日 22:16

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワー アジア・パシフィックは15日、2011年日本法人向け携帯電話・PHSサービス顧客満足度調査の結果を発表した。今年6月に郵送調査を行い、2,466社から3,214件の回答を得た。(1社につき最大2社の携帯電話・PHS事業者の評価を取得)

 顧客満足度の測定にあたっては、4つのファクターを設定し、評価を聴取している。それらの総合満足度に対する影響度を高い順にみると、「コスト」(34%)、「営業窓口の対応」(28%)、「サービス品質」(23%)、「サービス内容」(15%)となっている。各ファクターにおける複数の詳細項目に対する顧客の評価を基に、総合的な満足度スコア(1,000点満点)を算出している。

 調査結果によると、法人向け携帯電話・PHSサービスの顧客満足度ランキングは、NTTドコモが653ポイントとなり、3年連続で第1位となった。NTTドコモは「営業窓口の対応」、「サービス品質」、「サービス内容」の3ファクターで他社を上回る評価を得ている。

 第2位はau(626ポイント)で、「コスト」ファクターでもっとも高い評価となっており、それ以外の3つのファクターは2番目に高い評価を得ている。第3位はソフトバンク(562ポイント)、第4位はウィルコム(556ポイント)と続き、昨年と順位の変動はなかった。

 法人向け携帯電話・PHS市場全体の満足度は、昨年から10ポイント上昇している。ランキング対象4事業者(以下、キャリアと表記)の満足度はいずれも上昇しているが、満足度上位2キャリアの上昇幅にくらべ、下位2キャリアの伸びは小さく、上位キャリアと下位キャリアの差は、昨年に引き続き拡大している。なお上位キャリアは、下位2キャリアに比べ、「内容・規模を縮小したい」・「利用を中止したい」といった顧客離れを表す指標の割合も低いという。

 一方、法人向け携帯電話・PHSサービス利用企業のうち、現在19%の企業がスマートフォンを導入しており、今後については、既に導入している企業も含めると、47%の企業がスマートフォンを利用したいと回答していることがわかった。しかし、現在スマートフォンを主に利用している企業の満足度は、フィーチャーフォンなどスマートフォン以外の電話機を主に利用している企業にくらべ低いことも判明した。
 
 スマートフォンを主に利用している企業の満足度が、フィーチャーフォンなどスマートフォン以外の電話機を主に利用している企業にくらべて低い一要因として、『担当者の顧客企業に対する理解力』や『担当者の携帯電話・PHSサービスに関する知識』など「営業窓口の対応」の評価が低いことが挙げられるという。

 「この結果は、スマートフォンは従来型端末のフィーチャーフォンにくらべ、顧客に多様かつ高度なサービスを提供できるツールであるが、そうであるがゆえに、営業担当者は今まで以上に、顧客ニーズを汲み取り、そのニーズにあった使い方を提案したり、サポート体制を強化していかないと、顧客満足を勝ち得ることは難しいことを表している」とJ.D. パワー アジア・パシフィックはコメントしている。

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