【銘柄診断】川崎近海汽船:2Q配当取り兼ねた陰の極での底値逆張りも一考余地
2011年9月14日 18:19
川崎近海汽船 <9179> は14日、前場4円高の208円と変わらずを含めて7営業日ぶりに反発したが、前日13日につけた年初来安値204円と変わらずだった。9月9日に発表した今3月期第2四半期(2Q)業績の上方修正を見直して割安修正期待、2Q配当取りの底値打診買いが入った。
2Q業績は、期初予想より売り上げを6億円、経常利益、純利益をそれぞれ3億円引き上げ、純利益は、5億5000万円(前年同期比54%減)と減益転換率を30%超縮小させる。
近海部門の荷動きが順調に推移しており、内航部門では、東日本大震災の影響で寄港地変更が生じ、当初は荷動きの低下を予想していたが、早期の原航路復帰に復興需要の増加が上乗せとなって上方修正につながった。
3月通期業績は現在、策定中でとりまとめ次第に公表するとしているが、期初予想では純利益を7億5000万円(前期比50%減)と減益転換を予想している。
2Q配当は、期初に未定としていたが、3.5円(前年同期実績5円)として実施、期末配当は、その分、期初予想の7円を3.5円(前期実績5円)に引き下げ、年間配当の7円(同10円)への減配は変わらない。
株価は、東日本大震災発生で207円安値まで売られ、下げ過ぎ訂正で震災前レベルの330円を回復したが、今期業績の減益転換・減配予想、第1四半期の大幅減益転換業績を嫌って再調整し、2Q業績増額で上ぶれたが戻りが鈍いとして年初来安値まで売られた。PERは8倍台、PBRは0.2倍、配当利回りは3.3%と下げ過ぎを示唆しており、2Q配当取りを兼ねた陰の極での底値逆張りも一考余地がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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