中国初の宇宙ステーション「天宮1号」、9月27日に打ち上げか

2011年9月13日 10:00

 新華社の記者情報によると、中国宇宙ステーションの実験第1号機「天宮1号」の打ち上げは9月27日となる可能性が高いようだ。

 「天宮1号」の打ち上げは元々8月中旬に予定されていたが、「実践11号04星」を載せた「長征2号丙(Long March 2C)」ロケットの打ち上げ失敗による影響で延期されていた。中国運搬ロケット技術研究院(CALT)は9月7日、長征2号丙ロケットの打ち上げ失敗原因について、2段目のバーニアエンジン(姿勢制御エンジン)の不具合だと特定し、対策も施したと発表した。

 これを受け、「天宮1号」と長征2号Fロケットの打ち上げ準備作業も再開され、9月中にも打ち上げられる見込みだという。ただ、今のところ、中国国家航天局(CNSA)による正式な発表はまだない。

 「天宮1号」は中国初のドッキング目標機で、重さ約8.5トン。実験装置室と物資保管室から構成され、ドッキングポートを1つ装備している。中国は「天宮1号」を打ち上げた後、2年間かけて有人宇宙船「神舟8号」、「神舟9号」、「神舟10号」を打ち上げ、ドッキング試験を行う。「神舟8号」は無人でドッキングを行うが、「神舟9号」と「神舟10号」は有人でドッキングを行う予定。

 中国は現在、独自の宇宙ステーション計画を進めており、「天宮1号」を打ち上げた後、2015年までに「天宮2号」と「天宮3号」を打ち上げ、最終的に2020年までに中国初の宇宙ステーション「天宮」を完成させる計画となっている。

 なお、この画像は2009年2月、中国中央電視台で放映された「天宮1号」の実物である。

 ■長征二号丙運載火箭失利完成故障調査審査工作
http://www.calt.com/xwzx/zyxw/20110907092204cbc0f2.html

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