【銘柄診断】日本冶金工業は公募調達資金を高機能材強化に充当、成長を目指す
2011年9月9日 19:07
日本冶金工業 <5480> は8月29日に2700万株の新株発行、需要に応じて最大400万株を追加発行するファイナンスを発表。それを契機に株価は急落、底値探りの低調な動きを余儀なくされている。
追加発行分を含めると今回の増資によって発行済株式総数は25%も増えるだけに、株主価値の希薄化や株式需給悪化への警戒感が強まるのも当然の流れだ。
今回の公募増資による調達資金は、主に高機能材の競争力強化に充当、石油精製装置や太陽電池用シリコン製造装置、海水淡水化プラント向けの販売拡大を目指す。
今2012年3月期の営業利益は当初の44億円から47億円(前3月期10億3400万円)に増額修正されたが、2008年3月期には営業利益311億円を計上したポテンシャルを持ち、中期的には今回の株式増加を吸収でき可能性もある。
9月2日申し込み現在の信用残は売りが前週比1400万株増加の1562万株、買いが1543万株と倍率は0.9倍に急好転してきた。本来的な需給好転なら株価強調の要因になるのだが、
株価はむしろ下げにつながっている。つなぎ売りなどの一時的な売りが増えていることが要因。公募価格は138円。当面はこの水準を上回ると利益確定の売りが膨らむパターンが予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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