コン・ユ、韓国映画「るつぼ」主演で演技人生の新たな飛躍

2011年9月5日 19:48

 ドラマや映画で活躍し、柔和で紳士的なイメージで女心を魅了してきた韓国俳優コン・ユが、映画「るつぼ」で演技人生における新たな飛躍を試みる。コン・ユは聴覚障害児学校に赴任した美術教師カン・イノを演じ、成熟した深みのある演技で新しい姿を見せてくれる予定だ。

 ロマンティックな男コン・ユが、孔枝泳(コン・ジヨン)原作の実話映画「るつぼ」で、これまでの洗練された紳士的なイメージから脱皮して演技派俳優への変身を試みる。コン・ユ演じるカン・イノは、妻と死別し病気の娘のために地方の学校に赴任する平凡な男だ。しかし、誰も明かさない学校の忌まわしい真実を知った後、すべてを捧げて不条理な社会に立ち向かう勇気を見せる人物でもある。彼は、撮影2カ月前から手話を習って役作りに没入し、共演の子供たちに対し、ときには父のように、ときには兄のように接し、つらい撮影現場での頼もしい心の支えとなった。また、ファン・ドンヒョク監督と話し合いを重ねた結果、カン・イノは原作よりかなり現実的なキャラクターに作り上げられた。

 今回公開されたスチール写真では、警戒心をもった眼差しで見つめる子供たちをカン・イノが彼ならではの温かさで包みこんでおり、劇中で少しずつ信頼されるようになっていくカン・イノというキャラクターが見事に表現されている。彼は、傷ついた子供たちに限りなく温かい人物だ。しかし学校の隠された真実を知ると、怒りをこらえきれず窓ガラスを割り、警察による水大砲の放水で立っていられないほどでも、真実を明らかにするため全身に浴びるという決然とした態度も見せている。

 ファン・ドンヒョク監督は、「コン・ユは挑戦を恐れない勇気を持っている。彼からカン・イノというキャラクターの善良で正直な性格を引き出すことができたら確実に成功するだろう」と語った。作家コン・ジヨンの同名小説「るつぼ」を読み、映画化を積極的に推進するほど「るつぼ」に情熱を注ぐコン・ユは、「カン・イノとして生きて感じた心の傷と痛みを観客にも共感していただけたらと思う」と映画に対する限りない愛情を明かした。

 作家コン・ジヨンは、「弱者の立場を理解して映画化を望む人だからこそ、この映画の主人公になるべき」と俳優コン・ユへの強い信頼と期待感を表した。一層内面の深みのある俳優へとステップアップしていくコン・ユの意義のある変身に、映画「るつぼ」への期待感はますます高まるだろう。

 コン・ユ、チョン・ユミ主演の映画「るつぼ」は、霧津(ムジン)市の聴覚障害児学校に新しく赴任した美術教師が、校長や教師たちに虐待されていた子供たちのために真実を明らかにする過程を描いた映画。2005年に、ある聴覚障害児学校で実際に起こった事件をもとにしている。俳優コン・ユが成熟した演技派俳優へと飛躍する映画「るつぼ」は、9月22日に観客に真実の響きを伝える予定だ。(翻訳:萩庭雅美)

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