【銘柄診断】ファーストリテイは8期ぶり直営店売上高マイナスを嫌気して続落

2011年9月5日 17:32

  ファーストリテイリング <9983> は5日、580円安の1万3560円まで下げて240円安の1万3900円と続落した。前週末2日大引け後に今年8月の国内ユニクロ事業の売上推移を発表、既存店売上高が、前年同月比9.4%減と3カ月ぶりに大きくマイナスとなり、直営店も4.4%減となり、2011年8月期累計の直営店売上高が8期ぶりにマイナス転換したことを嫌気して利益確定売りが増勢となった。

  8月の既存店月次売上高は、客数が10.3%減、客単価が1.3%増となって3カ月ぶりにマイナス転換し、これに直営店、ダイレクト販売を加えた合計でも売上高は、4.4%減と今年3月以来5カ月ぶりに前年同月を下回った。

  このため2011年8月期通期累計売上高は、既存店が6%減、直営店が1.1%減、全店が1.5%減とそれぞれマイナス転換、とくに直営店は2003年8月期以来の減少となった。8月売上高は、前半の気温の低下により、夏物販売の動きが鈍化し前年実績を下回ったことが要因となり、通期直営店累計では、売れ筋商品の欠品など商品政策の失敗が響いた。

  7月月次売上高を発表した8月2日は、既存店、全店とも2ケタ増と好調に伸び、通期売上高もポジティブな見通しを示唆したことから株価は1万4000円台に乗せ、その後の調整安値からは、今秋・冬のヒートテックの拡販方針や米国ニューヨークの旗艦店開店発表などを好感して年初来高値1万5080円まで上値を伸ばした。利益確定売り先行で下値再確認が続こう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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