【銘柄診断】エムスリーはPERが割高水準に到達、利益のフォローが必要に

2011年9月4日 11:17

  エムスリー <2413> の快走が続いている。同社は会員制の医療従事者専門サイト「m3.com」の運営が主たる事業。

  同社の医師会員数は今2012年3月期第1四半期でも4000人増え20万9000人に達している。会員医師が着実な増勢をたどっているだけに、増益継続への経営基盤がしっかりと確立されていると言える。こうしたサービスは同社グループが独自に開発したもので、海外にも類似のものは見当たらない。そこで、医薬品の処方に関して日本と同様の制度を持つ国、市場に対して、このサービスの海外展開を進めている。

  米国子会社はすでに黒字を計上するまでに成長したほか、前月8月には英国の医師向けポータルサイト運営会社を買収、早期の収益寄与が期待されている。そうした成長性を評価する形で株価は上昇を続けている。

  今回の上昇相場の起点は2009年11月の25万7800円。そこから2年になろうとする上昇期間、あるいは2.8倍に達した上昇率を見ると、目先上昇相場に一区切りついてもおかしくないチャートである。

  今2012年3月期予想ではPERは42倍台に達している。今後ともこれを許容するだけの利益の伸びを続けていくことができるかどうかが相場の持続性を決めることになりそう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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