震災倒産8月末で320社、負債6000億円超

2011年9月2日 11:00

 東日本大震災を要因とする企業倒産(負債1000万円以上)は8月に60件発生し、累計で320件、負債総額の累計で6047億3100万円になったことが帝国データバンクの調査で分かった。1日、公表した。

 それによると、8月の倒産は安愚楽牧場(栃木県)が8月9日に4330億8300万円を抱えて倒産したため、負債総額、倒産企業従業員数(累計5907人)ともに大幅に膨れあがることとなった。

 業種別では倒産した60社中、建設が13社と最も多く、出版・印刷が6社、アパレル、広告・イベントが各5社、自動車販売が3社などになっていた。

 帝国データバンクでは「今の発生ペースが続けば1年間で600社を超える関連倒産も現実味を帯びてくる」と警戒している。また公共事業などが震災復興に向くため、被災地以外のところでは期待しにくく、「特に西日本地区で小規模な建設業者の倒産が相次ぐことが予想される」としているほか、「震災関連倒産は高水準で推移する可能性が高い」とみている。
(編集担当:福角忠夫)

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