【銘柄診断】ニチイ学館はＴＯＢ進行で業績上ぶれ思惑を高め反発
2011年8月27日 18:58
ニチイ学館 <9792> は２６日、８円高の７３２円と変わらずを挟んで３日ぶりに反発し、２月１５日につけた年初来高値７６４円を意識する動きを強めた。８月５日に発表したＧＡＢＡ <2133> への株式公開買い付け（ＴＯＢ）が、９月２１日までを買い付け期間に進行中だが、ＴＯＢ後の業績上ぶれ思惑を高めて内需関連の割安株買いが再燃した。
同社の今３月期業績は、増収増益と続伸し、純利益は４５億円（前期比２９％増）と予想され、８月開示の今期第１四半期決算も２ケタ増益と伸び、期初予想の第２四半期累計業績対比の利益進捗率も、６３～７４％と目安の５０％を上回った。ヘルスケア事業の介護施設の増設や利用者・入居者の増加などが寄与している。
ＴＯＢは、介護・ＩＴ・語学関連の教育事業を展開している同社が、マンツーマン英会話市場でリーディングカンパニーのＧＡＢＡを完全子会社化し、語学教育事業を強化することを目的にしており、この業績の影響については現在、精査中としてきた。ただＧＡＢＡは、今１２月期業績が大幅続伸、純利益を８億３０００万円（前期比３９％増）と予想しているだけに、即戦力としてニチイ学館の業績を押し上げるとの思惑につながっている。
株価は、ＴＯＢ発表でＧＡＢＡはＴＯＢ価格２０万円にサヤ寄せし１９万９４００円まで５割高したが、ニチイ学館はわずか５％高にとどまっている。ＰＥＲ１１倍台、ＰＢＲ１倍ソコソコの割安修正に弾みをつけよう。（情報提供：日本インタビュ新聞社＝Ｍｅｄｉａ－ＩＲ）
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