【銘柄診断】理想科学工業は米株高、円高一服で業績増額・自己株式取得を見直し3連騰

2011年8月23日 18:12

  理想科学工業 <6413> は23日、76円高の1479円まで上げて18円高の1421円と3営業日続伸した。前日の米国市場で、NYダウが37ドル高と反発し、為替市場も、政府・日銀による円売り単独介入への警戒感が続き、前週末1ドル=75円台の史上最高値から76円台後半と円高一服となったことに反応、今年7月発表の今3月期業績の上方修正と自己株式取得を見直し下げ過ぎ訂正買いが続いた。

  同社の今期業績は、為替レートを期初予想の1ドル=86円、1ユーロ=115円からそれぞれ80円、112円と円高方向に変更したことから通期売り上げを777億円から757億円(前期比1%減)へ引き下げ連続減収となる。

  しかし利益は、リソグラフが国内で好調に推移、この高付加価値寄与や原価低減、販管費削減などから上方修正、経常利益を25億1000万円から35億5000万円(前期比28%減)へ、純利益を25億3000万円から35億円(同44%減)へそれぞれ引き上げ、純利益は、前期の過去最高からの減益率を縮小する。

  自己株式取得は、上限を85万株(発行済み株式総数の3.37%)、10億円として9月22日までを取得期間に実施する。

  株価は、今期業績の減益転換予想で1132円まで再調整、7月の業績増額・自己株式取得で窓を開けて1367円までリバウンドしたものの、円高・世界同時株安に直撃されて下ぶれるなど下値もみ合いが続いた。PER14倍台、PBR0.6倍の下げ過ぎ訂正が続こう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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