ついに来たかニューロチップ!IBMが新世代コンピュータチップを発表

2011年8月21日 11:03

  nci 曰く、

 IBMは8月18日(現地時間)、知覚・活動・認知といった脳の持つ能力をエミュレートする新世代の実験的なコンピューターチップを発表した。IBM初のニューロシナプティックチップでは、脳などの生体システムにおいて、スパイキングニューロンとシナプスの間に起こる現象を再現するという(プレスリリースTechnology Reviewの記事CNN.co.jpの記事本家/.)。

現在、45nmのSOI-CMOS技術で製造された2種類のプロトタイプがテスト中で、ともに256のニューロンが実装されている。ただし、一方は262,144のプログラム可能なシナプスが実装されているのに対し、もう一方には65,536の学習用シナプスが実装されている点が異なる。このチップを使用するシステムは「cognitive computer」と呼ばれ、現在は手書き認識やピンポンゲームのプレイ、車の誘導といった単純なプログラムを実行可能になっているという。将来的には100億ニューロン、100兆シナプスのシステムを、消費電力1キロワット、容積2リットル以内で実現することを目標としているとのこと。

タレコミ人としては、今まで研究論文レベルの発表が企業のプレスリリースになったということで是非、実用チップの発売などに結びつくことに期待したい。

 スラッシュドットのコメントを読む | ハードウェア | スパコン | IBM | 人工知能

 関連ストーリー:
NCSA と IBM のBlue Waters プロジェクト、キャンセルされる 2011年08月10日
クイズ王に勝利した IBM の Watson、次のターゲットはセールスとカスタマーサポート 2011年07月12日
クイズ王に勝利したスパコンの詳細、開発者が語る 2011年03月12日
IBMのスパコン、クイズ対決でクイズ王に勝利 2011年02月18日
汎用 GPU を買うか ? Blue Gene を買うか ? 2010年11月08日
ニューラルネットを用いた動作学習ロボット 2003年03月28日

 

関連記事

最新記事