新火星探査車「MSL」、最終機能試験が終了
2011年8月16日 13:45
火星探査車「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)=キュリオシティ」の最終機能試験が終了し、打ち上げに向けての準備作業が始まった。
「キュリオシティ」は今年6月にフロリダ州のケネディ宇宙センター(KSC)に運ばれ、ペイロード組立施設で機能試験が続けられていた。米航空宇宙局(NASA)は今後、「キュリオシティ」と「降下部分」について、打ち上げに向けての構成に変更し、フライトソフトウェアの確認などを行う。
アトラスVロケットによる「キュリオシティ」の打ち上げは現在、アメリカ東部標準時間11月25日10時21分(日本時間11月26日0時21分)に設定されており、「キュリオシティ」は2012年8月に火星の「ゲール・クレーター」に着陸する予定となっている。
「キュリオシティ」はこれまで開発されたローバーの中で最も大きく、計10種類の観測装置を搭載し、より大きなホイールを使って、広範囲にわたっての調査ができる。また、太陽電池ではなく、原子力電池を用いることで、季節や砂塵の影響を受けずに活動が可能だという。
さらに、「キュリオシティ」は従来のエアバッグ方式ではなく、「スカイ・クレーン(Sky Crane)」と呼ばれる新しい方式で火星表面に着陸する。火星大気圏に突入し、パラシュートで減速した後、降下部分(ディセント・ステージ)がロケットエンジンを点火してさらに減速。そして、降下部分が上空約10mの地点で滞空し、クレーンを使って「キュリオシティ」を降ろし、「キュリオシティ」の着地を確認した後、再び上昇し、離れた地点に落下する。
写真=NASA。
■NASA - Mars Science Laboratory
http://www.nasa.gov/mission_pages/msl/index.html
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