高規格堤防整備抜本的見直し 来年度予算に反映

2011年8月12日 11:00

 国土交通省の高規格堤防の見直しに関する検討会は11日、高規格堤防に関する抜本的見直しをとりまとめた。

 首都圏・近畿圏の人口・資産の集積している地域を防護するため、全て高規格堤防により整備するとしてきた方針を、越水にも耐えられる高規格堤防は人命を守るということを最重視し、整備区間を「人口が集中した区域で、堤防が決壊すると甚大な人的被害を発生する可能性が高い区間」に大幅に絞り込んで整備することとした。

 人口が集中した区域で、堤防が決壊すると甚大な人的被害を発生する可能性が高い区間については、ゼロメートル地帯や密集した市街地で浸水深の大きい地域を防護する区間などを想定している。

 また、整備手法の見直しによるコスト削減なども図る。その上で、まちづくりとの連携、調整の強化や社会情勢などの変化に対応した整備区間の適切な見直しに留意するなどとしている。国交省ではこれら抜本的見直しの方針を24年度予算に反映させる。
(編集担当:福角忠夫)

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