スペースシャトルを運ぶ「シャトル輸送機」に残された最後の仕事

2011年8月9日 13:30

 スペースシャトルは自ら離陸し、飛行することができないため、ボーイング747を改造した「シャトル輸送機(Shuttle Carrier Aircraft)」と呼ばれる専用の飛行機に載せられ、空輸される。

 米航空宇宙局(NASA)はボーイング747-100と747-100SRをそれぞれ改造し、N905NAとN911NAの2機のシャトル輸送機を所有している。これまで主にスペースシャトルを着陸地点からケネディ宇宙センターへ輸送してきたが、スペースシャトルが退役した今、シャトル輸送機に残された仕事はもうほとんどない。

 退役したスペースシャトルについて、NASAはディスカバリー号をワシントンD.C.にあるアメリカ国立航空宇宙博物館の別館「ウドヴァーヘイジー・センター」、エンデバー号をロサンゼルスにある「カリフォルニア科学センター」、アトランティス号をフロリダの「ケネディ宇宙センター」でそれぞれ展示すると発表している。シャトル輸送機に残された最後の仕事は恐らく、ディスカバリー号をワシントンD.C、エンデバー号をロサンゼルスに運ぶこととなるだろう。

 シャトル輸送機の今後についてはまだ決まっておらず、NASAも何も発表していない。無人戦闘機(ファントム・レイなど)の空輸、空中天文台「SOFIA」のような改造も考えられるが、機体も既に老朽化し、このまま廃棄される可能性もある。

 写真=NASA。

 ■NASA's 747 SCAs--Birds of a Feather Flock Together
http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/behindscenes/birds_of_a_feather.html

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