アトラスVロケット、木星探査機「ジュノー」を打ち上げ

2011年8月6日 03:15

 米航空宇宙局(NASA)とユナイテッド・ローンチ・アライアンス社(ULA)はアメリカ東部夏時間8月5日12時25分(日本時間8月6日1時25分)、木星探査機「ジュノー(Juno)」を載せたアトラスロケット(アトラスV)を、ケープ・カナベラル空軍基地から打ち上げた。

 打ち上げられたロケットは順調に飛行し、打ち上げから約53分後、「ジュノー」が所定な軌道に投入され、打ち上げが成功した。

 「ジュノーの打ち上げ成功おめでとうございます。ULAは科学界のために、NASAのペイロードを届けることで重要な役割を果たしたことに誇りに思っています。また、私たちもジュノー・ミッションでの新しい科学的発見を楽しみにしています」

 今回の打ち上げ成功について、ULA社のジム・スポンニック(Jim Sponnick)副社長はこのように述べた。

 「ジュノー」は2016年に木星に到達する予定で、9つの観測センサーを搭載し、木星を周回しながら固体核の有無や大気深層部における水やアンモニアの有無の調査、磁場の分布図作成などを行うことになっている。

 木星の深部を探ることで、太陽系形成に必要だった条件やメカニズムに迫ることができ、また、数多く発見されている系外惑星を理解する上でも鍵となる情報が引き出されるものと期待されている。

 なお、これまで木星以遠の探査では原子力電池が用いられてきたが、「ジュノー」は大型の太陽電池を用いる。この点も斬新であり、かつ工学的挑戦でもある。

 写真=NASA。

 ■NASA's Juno Spacecraft Launches to Jupiter
http://www.nasa.gov/mission_pages/juno/news/juno20110805.html

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