ヤマハ発、通期連結業績予測を上方修正、3期ぶりに復配

2011年8月4日 11:00

 ヤマハ発動機は3日、2011年12月期の第2四半期累計連結業績を発表した。円高による為替換算や震災の影響などにより、売上高は6,631億円(前年同期比1.9%減)。利益面では、為替換算や震災による影響はあったものの、船外機などの販売回復や構造改革によるコスト削減効果、製造物賠償責任引当金の戻し入れなどにより、営業利益415億円(前年同期比18.6%増)、経常利益488億円(同11.4%増)、四半期純利益290億円(同21.8%増)となった。営業利益は2年連続の増益。

 併せて発表された2011年12月期の通期連結業績予想では売上高1兆3,500億円(前回予想どおり)、営業利益680億円(前回予想比150億円増)、経常利益780億円(同230億円増)、当期純利益350億円(同150億円増)に上方修正した。これは同社を取り巻く経営環境は非常に厳しい状況が続いているが、上半期の利益改善に加え、引き続き、中南米での二輪車事業、マリン事業全体の販売増および構造改革によるコスト削減などが見込まれることが考えられる。

 さらに、12年の目標として掲げている、営業利益率5%、D/Eレシオ1倍、自己資本比率26%についても、1年前倒しの今期に達成の見込みだ。

 なお、これまで「未定」としていた2011年12月期の期末配当については、構造改革の着実な推進により業績が改善。財務体質の改善も見込まれることから復配のめどがついたものと判断し、3期ぶりに期末配当を実施する。期末配当は連結当期純利益に対する配当性向20%をもとに、1株当たり20円を予定している。

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