小惑星探査機「ドーン」、最初の科学観測軌道へ
2011年8月2日 09:00
米航空宇宙局(NASA)は8月1日、小惑星ベスタの周回軌道に投入された小惑星探査機「ドーン」について、最初の科学観測軌道への遷移を開始したと発表した。
発表によると、「ドーン」の初期の周回軌道は高度約2700kmからのもので、8月11日にも完了する予定だという。
また、観測チームは同日に「ドーン」によって撮影されたフル・フレームの画像を初めて公開した。
この画像は7月24日、「ベスタ」から約5200km離れた距離で、「ドーン」のフレーミングカメラによって撮影されたもの。ベスタの凸凹な表面や隕石の衝突によってできたクレーターなどが確認できる。
ドーンは2007年9月27日にデルタIIロケットによって打ち上げられ、2009年2月17日に火星の表面から約550kmまで接近し、火星スイングバイを行った。2011年7月から約1年間にわたってベスタを観測し、2015年2月には準惑星ケレス(以前は最も大きい小惑星に分類)に接近し、観測する予定となっている。
写真=NASA。
■NASA's Dawn Spacecraft Begins Science Orbits of Vesta
http://www.nasa.gov/mission_pages/dawn/news/dawn20110801.html
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