ハッブル観測、冥王星に4番目の衛星

2011年7月25日 12:00

 米航空宇宙局(NASA)は7月20日、ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、冥王星の新しい衛星を発見したと発表した。冥王星にはカロン、ヒドラ、ニクスの3つの衛星が確認されており、これで冥王星の衛星は4つとなった。

 ハッブル宇宙望遠鏡は現在、冥王星探査機「ニュー・ホライズンズ(New Horizons)」のサポート観測を行っており、発表によると、新しい衛星が写っている最初の画像は2011年6月28日に広視野カメラ3 (Wide Field Camera 3)によって撮影され、その後、7月の追跡観測でも確認されたという。

 この新しい衛星は「P4」と符号づけられており、直径は13~34km程度。ニクスとヒドラの間で冥王星の周りを周回し、公転周期は約31日間。

 「ハッブル宇宙望遠鏡のカメラが約50億kmも離れたこんなに小さい天体を見つけられたのは素晴らしい成果だと思います」

 今回の発見について、SETI研究所のマーク・ショーウォルター(Mark Showalter)氏はこのように述べた。

 また、NASAによると、今回の新しい衛星の発見によって、冥王星探査機「ニュー・ホライズンズ」の探査計画が変更されるかもしれない。「ニュー・ホライズンズ」は2015年7月14日に冥王星に到着する予定となっている。

 写真=NASA。

 ■NASA's Hubble Discovers Another Moon Around Pluto
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2011/23

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