小惑星探査機「ドーン」、小惑星ベスタ周回軌道投入成功

2011年7月22日 15:00

 米航空宇宙局(NASA)は7月18日、小惑星探査機「ドーン(DAWN)」が小惑星ベスタの周回軌道に投入されたと発表し、ドーンによって撮影されたベスタの画像も公開した。

 発表によると、ドーンはアメリカ東部夏時間7月16日1時頃(日本時間14時頃)、ベスタの重力に捉えられ、周回軌道に投入された。探査機が火星と木星の間にある小惑星帯天体の周回軌道に投入されたのは、世界で初めての快挙だという。

 「私たちは太陽系初期の状態がそのまま表面に残っている天体を調査し始めています。この領域は長い間注目されませんでした。ドーンから送られてきた画像からは、ベスタの形成時のものや、天体衝突によって作られた複雑な地形がよくわかります」

 ドーンの周回軌道投入について、主任研究員のクリストファー・ラッセル(Christopher Russell)氏はこのように述べた。

 ドーンは今後軌道修正を行い、1年間にわたって、ベスタを観測する予定。

 ドーンは2007年9月27日にデルタIIロケットによって打ち上げられ、2009年2月17日に火星の表面から約550kmまで接近し、火星スイングバイを行った。2011年7月からベスタを観測し、2015年2月には準惑星ケレス(以前は最も大きい小惑星に分類)に接近し、観測する予定となっている。

 写真=NASA。

 ■NASA Dawn Spacecraft Returns Close-Up Image of Asteroid Vesta
http://www.nasa.gov/mission_pages/dawn/news/dawn20110718.html

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