現代を生き抜くためのノウハウ満載!中小企業IT活用実践手法:第9回 ツイッターなどのソーシャルメディアマーケティングの実態
2011年7月21日 20:10
■ツイッターやフェイスブック活用のメリットは?
中小企業の皆さまとお話すると『ウチの会社は営業力やマーケティング力がない』『だから新規顧客も案件もなかなかでてこないんだ』といった声を良く聞きます。実際に大企業に比較すれば、営業マンの数も質も圧倒的に少数(もしかしたら専属営業は社長だけ)という場合もあります。
しかし、そんな中小企業でもITという道具を上手く使えば、大きな企業の何倍も効果が上がります(実際は規模が小さな会社だからこそ、効果が分かりやすいとも言えます)。
その際に、一番の効果を上げる要素は、顧客数×顧客単価×再購買=売上という公式の通り、自社にいかにお客様に来店頂くか、または営業の際に購入して頂くか。そしてリピートで購入して頂くかです。小さな会社こそ、特にこの部分が一番のメリットと言えるでしょう。
では、ITをマーケティングに活用するにはどんなサービスがあるでしょうか?ここではツイッターとフェイスブックの2つのサービスの活用法とメリットを解説することにしましょう。
近年、人が接する情報の量が膨大に膨れ上がり、お客様である企業や個人の方々がどの情報を信じてモノを購入したり、会社を選んだり行けばよいか悩んでいます。
そこで誰を信じていくか?と考えた時に最も信頼度が高いのが、家族、友人知人、会社同僚、同姓で同年代などの口コミなどのアプローチです。これに対して意図した形で口コミを発生させるツイッターやフェイスブックは有効なマーケティングツールとなります。
小さな会社の場合、どんなに素晴らしい営業活動の支援ツールでも顧客管理のようなものでも高額ですと手がでません。同時に高度なITスキルが必要なものは導入できません。
ツイッター・フェイスブックはこの2つともまったくと言って良い程、心配する必要がありません。そうです。ツイッターもフェイスブックも利用は無料ですし、操作はいたってシンプルでITスキルを必要としません。
このツイッターやフェイスブックを使って、もともとあったホームページやブログと連携してアクセスアップを図ったり、ターゲットとなる顧客とのコミュニケーションを徐々に広げ、売上を上げている小さな会社が増えてきました。
■ソーシャルメディアマーケティングとは?
このような従前のホームページやブログなどに新しいクラウドサービスのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のツイッターやフェイスブックを加えて相乗効果を生み出すビジネス手法をソーシャルメディアマーケティングと言います。
ソーシャル・メディアという用語が出てきて久しいですがフェイスブックやツイッターをビジネスで活用する時にどうしても考えなければならないのが、既存のホームページやブログとの連携です。フェイスブックやツイッターは単独でもお店を経営していれば集客にも効果的ですし、ネットでの販売であれば宣伝効果も高いですよね。
営業マンが活動する際も、営業担当個人のプロフィールや趣味、日頃のお客様との関係(企業機密情報漏洩にならない範囲)などを公開して、信頼度を向上させてから営業を掛けるとその分、効果的な商談に結び付きます。
■ソーシャルメディアマーケティングの実態
では、話を戻して、ツイッターから説明してみましょう。ツイッターはご存知のように匿名可能ですので非常に緩い関係構築に向いています。メリットとしてはコンテンツがオープンですので多くの方々との関係構築がフォローとフォロワーの関係で簡単に構築できます。
フェイスブックの場合は実名でコンテンツは一部オープンとなっていますが、基本はフェイスブックページ以外の個人ページはクローズしています。メリットとして非常に強い関係構築で信頼性は抜群です。その分、相手に必要のない情報ばかり公開していると徐々にファンが離れてしまうというデメリットもあります。
このようなそれぞれの特性を踏まえると、比較的短時間でツイッターを使い、緩いコミュニケーションを通し、フェイスブックページで“いいね!”まで誘導できれば、今度はフェイスブックページ内でコミュニケーションを増やし強い関係構築を図っていくことができます。
フェイスブックページからは信頼を持ってホームページを閲覧させることができるため、実際の店舗に来てもらう、または引き合いの相談を頂くなどの販路開拓にも新規顧客育成にも繋がります。
同時にブログは以前からホームページの更新性(フレッシュ)な情報を補助するツールとしても有効でした。ツイッターからいきなりフェイスブックページに行く前にブログで人となりや会社の情報を伝えることでフェイスブックのページでファンとなってもらう確度も向上します。
このように本記事を参考に、ソーシャル・メディアと既存のホームページやブログとの連携で中小企業の読者の皆さまも大きな効果を上げて頂ければと思っています。これらの連携を総称してソーシャルメディアマーケティングといいます。
では、次回は『経済産業省IT経営力大賞事例企業紹介1(時計修理、販売業)』についてお話していきましょう。是非、お楽しみに!!